本来的に喪服を着て出席する弔事においては、極力派手な装いを抑制しなければならないという不文律が存在します。リボンに関してもこうした暗黙のルールから、基本としてはあまり付けない方が良いとされています。しかし、それが絶対的に失礼にあたるというわけでもありません。特に10代や20代といった若い世代ならば、素朴な愛らしさの表れとしてリボンの付いた喪服を着て出席するのも悪くはないという声もあります。とはいえ、やはり派手すぎるデザインのものや、生地そのものにツヤが存在するものに関しては、喪服と言うより慶事のための礼服として機能するものですから、それを見て不快に感じる他の出席者の方がいてもおかしくはありません。あくまでも、黒無地でシックな印象のそれならば、おおよそ容認されるという認識でいた方が無難であると言えるでしょう。近年ではリボンのみが取り外し可能な礼服も販売されています。葬儀やお通夜といった弔事に際しては、それを外した状態で着用するという臨機応変な対応を採用している方々も多数おられます。
喪服も随分とお洒落になりました。中にはリボンの付いているものもあります。しかし、リボンの大きさや位置などを考慮しないと喪服としてはどうなのかというものもあります。例えばリボンの大きさですがあまりにも大きく、見栄えのするリボンが喪服に着いていると葬儀には向きません。こうしたものは、結婚式などでも使用できるブラックフォーマルとして作られていますので、大抵が取り外し可能なリボンのはずです。目立ちすぎるリボンの場合は、葬儀告別式では外して参列することをおすすめします。取り外しのできないリボンの場合は、最初からリボンが目立たたないようにデザインされていることが多いので、そのまま参列しても問題はないと思います。胸の中央でリボンが存在感を持っているようなデザインでない限りは、神経質にならずとも大丈夫です。いまひとつ自分の判断に自信が持てないときは、家族や親戚の意見を取り入れれば、的確なアドバイスが得られると思います。また、購入時に店員に相談するのもいいと思います。プロの見立てに耳を傾けるのも、時には必要です。