神前式でもチャペル式でも、結婚式の場にスーツやドレスではなく、日常生活の中で着るようなラフな格好で入場するのは明らかなマナー違反です。どんな服を着ようと個人の自由、人からどう思われようと気にしないという理屈も、結婚式の参列者としての立場では通りません。ゲストの恥はホストの恥であり、招待してくれた新郎新婦のメンツをも傷つける行為となるので、絶対に止めましょう。相応しい服装を用意する時間がないのなら、訳を話して参列を辞退するのも勇気です。神社も協会も式場も関係ない、本当に身内のみで行うスタイルの結婚式に関しては、新郎新婦からの説明をよく聞いた上で行動しましょう。ラフな雰囲気の式であっても、大抵は日常着の中からフォーマルな服装を選択するという暗黙の了解が存在していたりしますので、言葉のままにTシャツやジーンズを着用していくと、空気の読めない人間の認定を食らう可能性が高いです。おめでたい席でのラフには、日常のラフとは異なる意味合いが含まれています。
ここ十数年でも、だいぶ結婚式の様式に変化がありました。結婚式場での挙式披露宴という定番のかたちから、レストランウエディングやリゾートウエディングなど、様々な形式の結婚式が登場しました。型にはまらないということで、ラフな服装でおいでくださいという招待状の文言を見ることも多くなりました。ですが、額面通り受けとっても良いのかという問題が生じます。いざ、そのように普段着に近い服装で結婚式に行ったらとんでもないことだったというトラブルも多く聞こえてきます。まず、このようなトラブルで恥をかくまえに、結婚式がどのような雰囲気で開催されるのか、新郎新婦に聞いてみましょう。そこでも腑に落ちない所があれば、式場に問い合わせて服装について聞いてみましょう。ラフな格好とは、結婚式ではせいぜい略礼服と考えていたほうが失敗がありません。またはカラースーツ(ネイビーやグレー)にするなりして、最低限の礼節は守りましょう。女性も然りです。シンプルなワンピースに、ボレロ程度の着こなしで出席した方がのちのち、派手すぎず地味すぎずで体裁が整うでしょう。