喪服に合わせるネクタイといえば、一般的に「無地の黒」であることがいわれていますが、宗教によってはそうでない場合があります。
新興宗教などでは、死が喜ばしいことという考え方のもとに「白ネクタイ」を着用する場合もありますが、こういう考え方は例外で、やはり一般的なものは「黒の無地」になります。
ストライプや柄物もないわけではないのですが、ふさわしいとはいえないというのが実際のところです。
ただし、通夜などで急に駆けつける必要がある場合、ダーク系のネクタイであれば問題はありません。
さすがに真っ赤なネクタイや、明るいものは避けたほうがよいですが、仕事などでやむを得ない場合というのはあるものです。
その場合は、一言声掛けをした上で、参加することが望ましいでしょう。
「死者を弔うのに、恰好は関係ない」といわれる方もいますが、ある程度は礼儀をもって接するほうが良いですね。
葬儀の席というのは、こちらがよいと思っていても、周りからどのように見られているかが大きいといえます。
亡くなられた方との関係は、参列をされる方それぞれで違います。
「あんな非常識な人と、付き合いがあるのか」と思われないように、周りに気を配る必要もあるのです。
そもそも「目立つ」という事自体が、NGとされている場であるので、なるべく周りにあわせて参列をされたほうがよいでしょう。
ネクタイの柄についても同様で、基本的なものは「黒」で、柄もストライプもない、どシンプルなものです。
そもそも「柄のものにしよう」という考え方が間違えており、人と違うことをして目立つ場ではありません。
亡くなられた方を弔うという場所において、自分の主張など持つべきではありませんから、一般的なものを選ぶようにしましょう。
ただ、時代が移り変わるとともに、ドレスコードも変わっていきます。
結婚式には「ダブル」という時代もありましたが、今はほとんどが「シングル」であるように、もしかすると葬儀でのネクタイは「柄でもよい」となるかもしれません。
とりあえず、その時まで待ちましょう。