礼服をいざ購入しようとフォーマルウェアの置いてあるコーナーに赴くと、一見同じようなブラックフォーマルの中にも値段に歴然とした差があることに、自然と気が付くと思います。
何故?と思うかもしれませんが、まず試しに安めの礼服と高価な礼服を手に取ってみましょう。
黒の濃さや、縫製の違いなどよく見ると、かなり違うと感じると思います。
この違いが値段差に通じるのです。
また、礼服とは本来モーニングやタキシードを指します。
しかし葬儀において多くの人は、スーツを着用しています。
正式には葬儀に着ているスーツは、略礼服と言います。
一昔前の葬儀では、喪主はモーニングを着用するという暗黙の了解がありましたが、現代ではモーニングを着る喪主も大変少なくなりました。
略礼服とされるスーツ、その中でもブラックスーツと言われる漆黒のスーツをもって礼服として扱う百貨店やブティック等も多いようです。
ブラックスーツもピンからキリですから長く使いたい場合は少しお高めの7万以上の礼服を購入するといいかもしれません。
一口に礼服といっても値段は多種多様です。
せっかく購入するのであれば、良いものを手にしたいと誰しも思うものですが、なぜここまで価格差があるのだろうと疑問に感じる人も多くおられるのではないでしょうか。
仕立てやサイズ、あるいは店舗等によっても礼服の値段は異なってきますが、価格差における一番の決定的なその理由は生地の違いに他なりません。
安い生地だと同じ黒でもまったく深みがなく、またツルツルとした無用な光沢が多いのが特徴です。
一方で良い生地だと当然価格は高くなってくるのですが、そのぶんしっかりとした深みのある黒で、光に反射して安っぽいツヤを出すようなことはありません。
冠婚葬祭は、いわば人生における折々の大切なセレモニーです。
そうした「儀式」に着用するものなのですから、やはりここは安い価格のものではなく、ご自身が納得のいく高品質のものをご購入することを強くおすすめいたします。
一生のうちにそう頻繁には着る機会のない礼服だからこそ、ある種の贅沢をしてみてください。
大人としての深みも更に増すことになるはずです。